アメリカに来てから、今年で10年目になります。
今はアメリカのカリフォルニア、ロサンゼルスにて、当初計画していたキラキラ生活とは程遠い、マッタリゆる〜いインドア生活を送っています。
私のアメリカへの憧れは、昔、単身で渡米した経験のある母の影響だと思います。
そして私にとってアメリカとは、ずばり「匂いの国」です。
とにかく独特な、何とも言えない濃い匂い。
小学生の時に、同じ年のアメリカ人の女の子と文通をしていたのですが、毎回その子から送られてくる便箋や小さな贈り物からは、説明のできない異国の匂いが溢れていて、不思議な気持ちになったのを覚えています。
そして私が大学生の頃、ようやくアメリカに初上陸。
アメリカの真ん中らへんにある、とっても小さな、日本人もほとんどいない町で、それはそれは大変な学生生活でした。
そしてやはり気が付くのは、その「匂い」。
キャンドル、香水、ルームスプレー、デオドラント、洗剤、車の芳香剤…。
アメリカ人は日本人に比べると体臭が強いと聞きます。
それをカバーするためなのか、ただ単に強くて濃い匂いが好きなのか。。
しばらくすると慣れてしまって、あの便箋から溢れていた例の「アメリカの匂い」の正体が一体何だったのか、謎は解けないまま日々を過ごしていました。
そして2年くらいが経って、大学の休みに日本の実家に帰った時の事。。スーツケースの服などを整理していたら、なんとあの懐かしい「アメリカの匂い」がかすかに漂ってきたんです。
アメリカの匂い…
あ~もしかして!とピンときました。
例のアメリカの匂いは私の洋服に、しっかりと染みついていたのです。
そう、それは洗濯物を乾燥機に入れる際に一緒に入れる、ドライヤーシートの香り。
日本にいた時は洗濯物は干すのが主流だったので(今は知りませんが)、使った事がありませんでした。
このドライヤーシート、柔軟効果もあるらしいのですが、主に洗濯物に香りを付けるために使っている人が多いと思います。
初めてスーパーで手に取った時はその強烈な香りにウゲッときましたが、これもすぐに慣れて、今では洗濯物にこれが無いと物足りなく感じてしまいます。
という訳で長くなりましたが、私にとってアメリカという国は、今でも洗濯物のドライヤーシートの匂いというイメージ。まぁ、アメリカ以外の国でも使われているでしょうが、あくまで私とアメリカの出会いがこの匂いだったので、印象が強く残っているのです。
余談ですが、アメリカ人は「フレッシュ」という言葉を色々な場面で使いますが、いまだに誰か(主に夫)が機械で乾かして匂い付けまでされた洗濯物や、揚げたてのフライドポテトのことを「フレッシュ」と言うのに違和感を感じるのは私だけでしょうか?
私にとって「フレッシュ」というのは、日本語の「新鮮な」という意味なのです。この違い、分かります?
言葉の感覚の違いというのは、時間が経ってもなかなか払拭されないものです。
青信号をいまだに「ブルー」と言ってしまうのも同じです。アメリカ人は「グリーン」と言います。確かに青よりかは緑に近いのかもしれませんが、、ずっと青信号だと言ってきたので、脳が勝手に「ブルー」と変換してしまうのです。
この言葉の感覚の違い、いつかはなくなってしまうのでしょうか?
それはそれで寂しいような。
そんな事をつらつらと考えた日曜日でした。
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