今回のリベンジ映画は、「わんぱくデニス」(1993)です。
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私の夫は、ジョン・ヒューズ映画が大好きです。「ブレックファスト・クラブ」に「ホーム・アローン」、「フェリスはある朝突然に」、「ナショナル・ランプーン」シリーズ、「おじさんに気をつけろ!」、「大混乱」…挙げたらキリがありません。
彼の映画は分かりやすい作品が多いので、日本人にも人気の映画が多いのですが、中にはアメリカンファミリー色が濃くて、初めて見た時はちょっと共感しにくいものもありました。
そのひとつが「わんぱくデニス」。原題は「Dennis the Menace」。「メナス(menace)」って、脅威とか、危険なもの、みたいな意味です。原題に比べると、かなりソフトな邦訳。笑。
初めて見たのは約11年ほど前。何となーくほのぼのとした雰囲気は伝わってくるのですが、細かいニュアンスが理解できなくて、何となく感情が切り離されてしまった感じ。分かりますかね?当時の私にはアメリカンすぎたんです。クリスマス映画の超定番である、「クリスマス・ストーリー」(1983)でも同じ現象が起きました。
例をあげるとしたら、例えば「クリスマス・ストーリー」では、子供が悪い言葉を使ったのに対して、母親が金切声をあげて怒り散らすシーン。そして罰として石鹸をくわえさせます。そもそも日本語には、いわゆるCurse Word (カスワード) というものがないので、なぜ母親がそこまでヒステリックになるのかもよく分からなかったし、罰として石鹸をくわえるというのも何だか謎でした。
日本語では「死ね」とか「ババア」とかを思い出しますが、ちょっと違うんですよね。いわゆるFワードってやつです。
ちなみにアメリカでは、子供への罰としてよくあるのが“Grounded”(外出禁止になる)というものですが、外出禁止がなぜ罰なんだろう?と思ったものです。私が子供の時は、逆に外に出されて泣いても叫んでも家に入れてもらえないという罰があったほどです。(あくまで私の実家での経験です。)それほど当時の地域が安全だったんだなぁ…と、しみじみと実感。。今の時代では子供の罰ってどうしてるんでしょう?
まぁ話は戻って、この「わんぱくデニス」をまた見たんです。元々は同名の人気漫画が基になっています。
好奇心旺盛の少年デニスは、いつでもどこでも、イタズラばかり。悪気はないのですが、どうしてもイタズラが止められないので、結果的に周囲の大人に甚大な被害をもたらします。そんなデニスと、隣人で彼のイタズラの最大の被害者であるウィルソンさんとの交流を描いた、ハートウォーミングなコメディ映画です。
なんと今回は、なんだか、前回よりも面白さが増していたんです。
説明しづらいのですが、多分、登場人物たちの生活風景により共感できるようになったんだと思います。かと言って、別に自分がアメリカナイズされた訳ではなくて、アメリカンたちの生き方が分かってきた…という感じ。これも成長?でしょうか。あとは以前よりも、細かいジョークを拾えるようになってきたのだと思います。
このデニスがもう、とにかく可愛いのです。彼のイタズラは悪気がないので、たちが悪くて、まさしく「メナス」(もはや悪魔)って感じですが、とにかく愛らしいので、結局許してしまう。嫌いになれない。ウィルソンさんに同情。彼は決して悪い人ではない。
ウィルソンさん役はウォルター・マッソー。私の中では、「がんばれ!ベアーズ」の監督役で有名。あとは、実は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク役で知られる、クリストファー・ロイドも出演しています。相変わらず良い味出してます。
そんな感じでしょうか。もっともっとリベンジ映画、今年は挑戦していきたいと思います。夫は日本の映画も好きなので、同じように、よく理解できなかった映画はあるかと聞いてみたところ、トトロの家族でお風呂に入るシーンだと言われました。
ふーむ、なるほど…。
それでもジブリ映画がアメリカでも絶大な人気を誇るのは、結局は良い映画は異文化的な背景を凌駕する、という事の証明なのでしょうか。。
さぁー、今週も頑張りましょう!
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